お題論文にならなかった論文サルベージ企画②(2/25、禿論文編)
昨日に引き続いて、禿論文を読んでいきたいと思います。
フィナステリドやデュタステリドの第三相臨床試験を読みたかったのですが、全文フリーでないので他の論文で行きたいと思います。(禿論文の最終回はネットワークメタ解析の論文を読みたいと考えています)
台湾からの漢方の報告。
と、言っても日本にはない漢方(薬用人参、黄耆、当帰、アカヤジオウ、女貞子=トウネズミモチ、旱蓮草)のようですし、メーカーのサイトにも商品としての紹介はありませんが(;^ω^)
開発元?→Taiwantrade | Home - Sourcing quality Taiwan products, suppliers, manufacurers and exporters
販売元?→SUN TEN PHARMACEUTICAL CO., LTD
では、本文を読んでいきましょう。
P:AGAの患者40名(女性9名)
6か月間の試験を完遂したのは32名。脱落は男性5名、女性3名
E:漢方の錠剤を1回4錠、朝食前と昼食前に服用
C:プラセボ(中身はコーンスターチ)を1回4錠、朝食前と昼食前に服用
O: 6か月後のdermatoscope、写真、3人の皮膚科医による評価。
男性→Norwood-Hamilton scaleで評価
American Hair Loss Association - Men's Hair Loss / The Norwood Scale
女性→Ludwig scaleで評価
American Hair Loss Association - Women's Hair Loss / Degree of Hair Loss
育毛効果がみられたのは、介入群9/17(52.9%)、プラセボ群2/15(13%)P<0.025で有意差ありと
Fig1が誤植っぽいですが、プラセボ群も後々介入受けてるっぽくなってますが、実際は受けていないようです。
あと、記載は見つからないのですが、脱落者が解析にはいってないのでper protocol解析と判断してよいと思います。
なお、治療期間中に血液検査異常や有害反応は見られなかったとのこと。
効くのはいいけど、手に入らないんじゃどうしようもないなという感じでしょうか。著者らはフィナステリドなんかと併用することで発毛増強効果が見込めるといってますが、ホントでしょうか?